活動報告
PMAC2020/UHCフォーラム2020 サイドミーティング “Reformulating Japan’s Global Health ODA to Meet Changing Global Needs”
日本国際交流センター(JCIE)は、2020年1月30日、タイ王国バンコクで開催されたマヒドン王子記念賞会議(PMAC)(※1)2020/UHCフォーラム(※2)2020の機会に合わせ、独立行政法人国際協力機構(JICA)との共催の下、2019年に発足した「保健分野のODAのあり方を考える特別委員会」(委員長:塩崎恭久 衆議院議員)の国際コンサルテーションの一環として、サイドミーティング ”Reformulating Japan’s Global Health ODA to Meet Changing Global Needs(変容するニーズに対応した日本の保健ODAとは)”を開催しました。
本サイドミーティングには、塩崎恭久特別委員長をはじめとする特別委員会関係者数名に加え、世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、世界銀行グループ、アジア開発銀行(ADB)、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)等国際機関の幹部、タイ、ラオス、ケニア、ガーナ等日本の政府開発援助(ODA)を受ける国々の政府高官、グローバルヘルス分野の国際的な政策論議をけん引する市民社会代表者、アカデミア等30名以上が参加しました。日本の保健分野におけるODAの強みや課題を探ると共に、国際機関や市民社会組織(CSO)、民間セクターなど多様なステークホルダーとのより効果的な協調を追及するために、変容を続ける国際社会の文脈で日本の保健分野におけるODAはどうあるべきかという点に加え、以下を含む論点について議論しました。
- 低・中所得国において保健分野に対してより多くの国内資金が持続的かつ効率的に動員されることを促進するため、日本のODAが果たすべき役割は何か
- 今後、国際機関による支援や二国間援助からの卒業を迎える国々において、脆弱層の人々がサービスから取り残されることがないような形で卒業のプロセスを進むために、どのような形の支援が必要か
- 支援を受ける国々が、UHCを推進するための手段としてプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)に根差した保健システムを強化するために、どのような支援が必要か
(※1)マヒドン王子記念賞会議(PMAC)は、国際保健に貢献した人を顕彰し、国際社会における保健関連の重要な課題の解決に向けて議論する国際会議。毎年1月、タイ政府主催によりバンコクで開催される。
(※2)UHCフォーラムとは、各国政府及び関係国際機関等が一堂に会し、定期的にユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)推進の方策を議論する会議。2017年に東京で第1回が開催され、2030年までにUHCを達成するべく取り組みを加速させるためのコミットメントとして「UHC東京宣言」が採択された。第2回フォーラムは、タイ政府主催によるPMACと合同で開催された。
プログラム
◆趣旨説明 | |
鈴木 智子
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公益財団法人日本国際交流センター(JCIE)チーフ・プログラム・オフィサー 【司会進行】
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◆開会挨拶 |
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塩崎 恭久
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衆議院議員、「保健ODAのあり方を考える特別委員会」委員長
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◆日本の保健分野のODAの現状 | |
(1)多国間協力、二国間協力のトレンド |
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野村 周平 |
慶應義塾大学医学部医療政策・管理学准教授(特任) |
(2)日本の二国間保健協力の特徴 |
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瀧澤 郁雄
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国際協力機構(JICA)人間開発部次長
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◆カントリー・パートナーによる日本の支援に対する期待 | |
瀬古 素子 | 公益財団法人日本国際交流センター(JCIE)フェロー 【モデレーター】 |
スウィット・ウィブルポルプラサート
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国際保健政策プログラム、タイ保健省国際保健政策プログラム、保健介入・テクノロジー評価財団副議長 |
コク・アウーナー | ガーナ保健省政策・計画・モニタリング・評価局長 |
スパポーン・サデタン | ラオス保健省官房国際関係局チーフ |
ジャクソン・オモンディ | ケニア保健省保健セクター・コーディネーション及び政府内務 (HSC & IGA) |
討議
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◆各国における、多様なステークホルダー間のより良い協調のあり方とは | |
瀧澤 郁雄 |
国際協力機構(JICA)人間開発部次長 【モデレーター】 |
クアット・ティ・ハイ・オアン |
コミュニティ開発支援イニシアティブセンター 事務局長 【ディスカッサント】 |
討議
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◆閉会挨拶 戸田 隆夫 塩崎 恭久 |
国際協力機構(JICA)上級審議役 衆議院議員、「保健ODAのあり方を考える特別委員会」委員長 |