活動報告
日本国際交流センター(JCIE)では、渋沢栄一記念財団の助成により、「外国人材の受入れに関する円卓会議」を実施しています。多様なセクターの代表者をメンバーとして迎えて実施した第一回会合(2018年11月9日)では、外国人の受入れと共生社会を考える上で必要な視点について議論し、日本に暮らす外国人にかかわる制度の法制化を考慮した「在留外国人基本法」の制定の必要性が共有されました。
2月7日には、円卓会議として策定予定の「在留外国人基本法」の内容について議論を行うため、衆議院第二議員会館にて、第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」を実施しました。昨年の新たな在留資格「特定技能」の創設を柱とする入国管理法の改正案の可決と、政府による「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」発表など外国人材をめぐる政策の大きな転換を受けての会合となり、外国人材の受入れ、そして受け入れた後のあり方について活発な議論が行われました。
会合ではまず、メンバー4名による活動報告が行われ、大都市と異なる地方都市ならではの外国人受入れの視点と仕組みづくり、教育と就労の外側にいる海外ルーツの子どもへの支援、外国人材に選ばれるという戦略的視点などが紹介されました。
続いて、「在留外国人基本法」の内容について議論を行いました。メンバーからは、外国人材の受け入れを人口減少という人口動態への対応という視点から戦略的に捉え、日本の将来のビジョンとあわせて提示していくことが必要との意見が多く出されました。また、外国人を労働者としてのみ見るのではなく、日本に定住し、生活し、家族を持ち、子どもを産み育てる、社会の構成員としてどう位置付けていくかについて議論を行いました。
円卓会議では、今回の議論を踏まえて、円卓会議として「在留外国人基本法」を提案するとともに、3月26日に開催予定の公開シンポジウム「外国人受入れと日本の将来ー在留外国人基本法に向けてー」を通じてその内容を広く社会に知らせ、基本法をもとに今後、どのような社会を目指し、それぞれのセクターがどう取り組むべきかについて議論を行う予定です。
資料
・参加者
・議事録