活動報告
12月1日から11日までの10日間にわたり、日米青年政治指導者交流プログラムの第34回米国代表団として7名の若手政治関係者が来日し、東京・群馬・福岡を訪問しました。
日本国際交流センター(JCIE)では、日米両国の若手政治リーダーの交流を目的として、米国青年政治指導者会議(ACYPL)との共催で、1973年からこのプログラムを実施しています。米国からは、地方議会議員および企業・団体等の政府関係部門の幹部、NPOやシンクタンクの関係者などが来日、日本からは、地方議会議員、国会議員秘書、政党スタッフなどが訪米し、政治、経済、社会の課題に関してブリーフィングを受けたり、意見交換を行ったりしています。これまでの参加者は、日米両国で延べ約300名にのぼり、歴代の参加者の間で世代を超えた広範なネットワークが形成されています。本プログラムは、国際交流基金日米センターおよび一般財団法人MRAハウスの助成を受けて実施しています。
今回のプログラムの実施概要と参加者は、以下のとおりです。
東京プログラム(12月1日~4日)
東京オリンピックの準備が急ピッチで進む東京都を訪問。小池百合子都知事および都議会正副議長と高齢者をはじめ全ての人に優しいユニバーサルな都市開発などについて有意義な意見交換を行いました。また、日米両国が抱える安全保障や通商・貿易の課題については、外務省北米局、ジョセフ・ヤング在日米国次席公使をはじめとする米国大使館関係者、尾池厚之TPP首席交渉官代理からブリーフィングを受けました。さらに、自民党国会議員との懇談、本プログラムで訪米したアルムナイとの交流会、NECイノベーションワールドの視察などが行われました。12月4日には、経済広報センターとの共催で、中間選挙後の米国政治をテーマに、セミナーを開催。訪日団員により全米各地での中間選挙を踏まえた政治状況が解説されたほか、米国内での人の移動が活発化しており、地域ごとの党派性が新住民により塗り替えられる可能性など新しい現象についても言及がありました。聴衆からは、二大政党制の将来、世界経済における米国の役割、トランプ政権下の通商政策などを巡って活発な質問が寄せられました。
群馬プログラム(12月5日~6日)
山本一太参議院議員の協力で行われた群馬プログラムでは、まず、南牧村を訪問。高齢化率日本一として注目を集める同村では、「高齢者の活躍」と「他地域からの移住の推進」の二本柱で、地域活性化を進めており、長谷川村長より、高齢者が活躍する林業の現場を視察しながら同村の取り組みについてブリーフィングを受けました。最高齢96歳の林業従事者との出会いもあり、作業員の方々と有意義に交流しました。また、同県が誇る世界遺産である「富岡製糸場」、主要産業である「こんにゃく製造工場」を視察。さらに同県の工業都市太田市所在のスバルの自動車工場でロボットを利用した製造工程の視察や前橋市と民間企業が運営する前橋バイオマス発電所で施設見学を行いました。
福岡プログラム(12月7日~11日)
九州連携機構(AIE九州)の協力で実施した福岡プログラムでは、博多学園高校での教育視察および代表生徒の案内による校内見学を行ったほか、福岡市と民間企業が共同で運営するスタートアップ支援施設「FUKUOKA GROWTH NEXT」を視察しました。また、福岡市役所を訪問し、同市が高齢化分野において進める「福岡100」についてブリーフィングを受けました。さらに、高瀬弘美 公明党参議院議員および同党福岡県議団との懇談会が開かれ、日本の地方政治の実情など幅広いテーマで議論が行われました。西日本鉄道への訪問では、同社が進める福岡市内の都市開発などをめぐり、日米を比較しながら活発な意見交換がありました。
参加者
デラーラ・デラクシャーニ (Ms.Delara Derakhshani) 米国エンターテインメントソフトウェア協会技術政策顧問(民主党、ワシントンD.C.) |
シェブリン・ジョーンズ (Hon. Shevrin Jones) フロリダ州議会下院議員(民主党、フロリダ州) |
デレック・キッチン (Hon. Derek Kitchen) ユタ州議会上院議員(民主党、ユタ州) |
タイラー・レーン (Mr. Tyler Lane) テネシー州政府知的・発達障害部立法担当部長(共和党、テネシー州) |
キャサリン・マッカラム (Ms. Katherine McCallum) |
エレン・トロックスクレアー (Hon. Ellem Troxclair) オースティン市議会議員(共和党、テキサス州) |
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