活動報告
日米関係は日本の政治、安全保障、経済、文化などさまざまな側面において極めて重要な意味を持つものであり、また日米関係のあり方は両国のみならずアジア・太平洋地域そして国際社会全般に対しても多大の影響を持つものです。
江戸時代の終盤から始まった日米関係は、一世紀を越える歴史を持ち、近年、グローバル化の進展、IT技術の普及等によって、その関係はより複雑さを増しています。新たな展開や発展がみられるようになった反面、従来、緊密であった一部の分野の停滞や人的な関係の希薄化などの懸念も以前より指摘されてきました。
世界が流動性を増し、日米関係もさまざまな課題が山積する中で、日米関係の全体像を把握し、交流の課題を見つめなおすことは極めて重要といえます。
日本国際交流センター(JCIE)では、国際交流基金日米センターの助成を得て、米国法人日本国際交流センターとともに2016年11月1日から17年5月31日まで、(1)交流の資金(2)政治交流(3)政府による日米交流事業(4)草の根・民間交流(5)シンクタンク(6)交流の多様化、新領域の6分野について多くの方々の協力を得て調査研究を行いました。
日米の交流は全体的に見れば良好であるものの、財源の低迷や人材育成の面では課題も見られ、その意味で今後の発展のためにはさらなる努力が必要といえます。本報告書が日米交流に関心を持つ方々にとって意義のある報告であることを願っています。