活動報告
2022年4月26日に、日本国際交流センター(JCIE)の主催により、「外国人材の受入に関する円卓会議」(以下、円卓会議)の2022年度第一回会合を実施しました。今回の会議では、16名(代理出席を含む)の参加を得て、「ウクライナ危機と日本の外国人受入れ」をテーマとして議論が行われました。
大河原昭夫 円卓会議座長(JCIE理事長)の開会挨拶及び毛受敏浩 事務局長(JCIE執行理事)による今年度の事業方針についての説明の後、望月大平 国際移住機関(IOM)駐日代表、橋本直子 一橋大学准教授の二人からプレゼンテーションがあり、その内容を受け、メンバー間での活発な質疑が行われました。
「ウクライナ危機と避難民への国際的対応」と題する望月IOM駐日代表のプレゼンテーションでは、ウクライナからの避難民の状況について現地での国際機関の活動等、最新の情報が共有されました。とりわけ、避難民に対する人身売買のリスクが高い事実や社会心理カウンセリングの重要性、支援疲れとならないための配慮の必要性等が話されました。
続けて、橋本准教授は「日本の難民受入れと今後の方向性」をテーマに、ウクライナ避難民の受入れに至るまでの日本の庇護政策の歴史に触れ、「補完的保護」や「一時保護措置」などに準じる制度の新設など日本の難民政策の標準化に向けた制度改革の必要性を指摘しました。
二人のプレゼンテーション後の質疑応答では、今後の日本へのウクライナ避難民の増加の可能性、難民受入れのための制度改革、法制度改正における課題、日本の難民受入れが少ないことに対する世界の評価、さらには避難民受入れ体制の課題などが議論されました。
資料
・「ウクライナ危機と避難民への国際的対応」(望月大平 国際移住機関(IOM)駐日代表)
・「日本の難民受入れと今後の方向性」(橋本直子 一橋大学准教授)