活動報告
「支援が届かない在留外国人等への人道的支援-孤立に陥らないための支援体制の基礎づくり」事業(HAMIS:Humanitarian Aid for Marginalized Immigrants)
日本国際交流センター(JCIE)では、2021年4月より、特定非営利活動法人ジャパンプラットフォーム(JPF)とコンソーシアムを組み、休眠預金等交付金を活用した「支援が届かない在留外国人等への人道的支援-孤立に陥らないための支援体制の基礎づくり」事業(以下、外国人緊急人道支援事業、HAMIS:Humanitarian Aid for Marginalized Immigrants)を開始します。
長期化するコロナ禍の中、数十万人規模の在留外国人が帰国困難に伴う不安定な在留状況の長期化や、言葉の壁による情報取得の困難、失業・収入減に伴う生活基盤の脆弱化、支援団体との接点の不在など、様々な課題を抱えながらも適切な支援が得られていない状況におかれています。とりわけ、外国人住民は移動・対面の制限や生活・就労における日本語の壁で地域コミュニティとの接点が希薄化したり、不安定な在留状況におかれている帰国困難者は同胞のコミュニティを渡り歩くしかないなどの状況が生じています。また、解雇により寮から追い出されたり、労働時間短縮を余儀なくされ、生活資金が困窮し家賃が払えず住む場所を失うなど生活基盤の脆弱化が急激に進み、在留外国人を支えていた支援団体さえも状況を把握することが難しくなっています。
こうしたコロナ禍での在留外国人の直面した課題に対して、国内外での人道支援に取り組んできたJPFと共同して、在留外国人の労働、教育、社会保障等における脆弱性が社会からの「孤立」に結びつかないように、「緊急人道支援」と「支援基盤作り」を組み合わせた「外国人緊急人道支援事業」を実施します。
在留外国人の抱える言語、労働、法制度等の課題は早期に解決する可能性が低い中、本事業では、在留外国人が安心且つ尊厳を保ちながら安心して生活できるよう、コロナ禍の緊急のセーフティネットなどの人道的緊急支援や自立支援などを行う団体に対して助成を行います。また、各団体・地域が、本事業の資金支援で培った受益者の発掘とニーズの把握等の情報力と経験、横に広がった連携をもとに、新たな支援対象者への効果的かつ効率的な対応と対象者への継続的な支援が可能な体制へと発展していくことを目指します。
助成事業
全体会議
公開シンポジウム
・公開シンポジウム「コロナ禍での支援現場の声を聞くー 危機で試される在留外国人支援」