お知らせ
2022年6月29日から7月1日にかけてバンコクの国連会議センターで開催された「Asia-Pacific Intergovernmental Meeting on the Fourth Review and Appraisal of the Madrid International Plan of Action on Ageing」(高齢化に関するマドリッド行動計画(MIPAA)第4次レビュー・評価アジア太平洋地域政府間会合)に、日本国際交流センター(JCIE)から阿部桃子プログラム・オフィサーと石井羊次郎シニア・アソシエートの2名が参加し、本会議でのステートメントの発表、特別企画でのパネリスト登壇、サイドイベントの共催等を行いました。
国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)が主催するこの会合は、2002年にマドリッドでの高齢化に関する世界会合で採択された国際行動計画(MIPAA2002)のアジア太平洋地域における進捗をレビュー・評価し、喫緊の課題と今後の取組みを明らかにすることを目的に開催されました。会議開催のプレスリリースはこちらをご覧ください。本会議では、昨年6月から進められてきた準備会合をもとに、持続可能な社会の開発における高齢者の役割と環境整備、年金などの経済的保障、医療・福祉サービスの確保、高齢化研究とデータ整備の充実、エイジズムへの対処などが論議されました。新たな課題として世代間の連携、パンデミック下での高齢者保護、高齢者の最新技術へのアクセス支援なども話題に挙がりました。プログラムの詳細はこちらをご覧ください。
本会議の一環として関連する市民社会組織のステートメント発表の場も設けられ、「JCIEは文化・社会背景も多様なアジア地域において、アジア健康長寿イノベーション賞の実施を通じた健康長寿につながるグッド・プラクティスの発掘や情報共有に努めており、域内の高齢化対策事業の連携の推進に今後も取り組む」と阿部が発言しました。
7月1日の特別企画「Voice of Older People」(高齢者の声)では、アジア各国の多様なバックグラウンドの高齢者とともに、石井が現役続投を志す日本の前期高齢者の思いについて発言をしました。また、同日のサイドイベント「Older People Associations (OPA) Development in Asia」(アジアにおける高齢者団体の拡充向けて)をJCIEが国際NGO・ヘルプエイジ・インターナショナルと共催し、阿部が共同司会者を務め、アジアの高齢者団体の現状と課題、そして今後の展望に関する議論を行いました。
今回の会合の成果は、2023年に開催されるUNESCAP MIPAA第4次レビュー評価世界会合に提出され、今後の世界の高齢化対策の規範として、またSDGs2030アジェンダの指標として組み込まれていくことになります。JCIEでは引き続きMIPAA行動計画の実践に向けて、アジアの高齢化に関する連携推進の事業を展開していきます。
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