お知らせ
グローバルヘルス分野における国際援助の最大のドナー国は米国です。米国政府は、この数年、グローバルヘルス事業に平均して年間約86億ドル(約9500億円)を投じてきました。中でも、世界の三大感染症であるエイズ・結核・マラリア対策に重点をおき、中低所得国でのこれら感染症流行の終息にむけた世界の取り組みを牽引しています。
しかしながら、昨年のトランプ大統領の就任以来、その傾向に変化が生じています。大統領府が打ち出した2018年度予算教書には、グローバルヘルス事業を含む外交・海外援助予算の大幅削減が記され、三大感染症対策が大幅に縮小されるという危機感が高まりました。しかしながら、米国議会において、民主党のみならず共和党議員からも外交・海外援助費の大幅削減に対する反対の発言が相次ぎ、最終的に3月に成立した2018年度予算では、米国のグローバルヘルス事業予算は2017年度実績からほぼ横ばいが確保されました。2019年度の大統領予算は、前年同様にグローバルヘルス事業の大幅な予算削減が示され、本年秋以降、ふたたび議会との攻防が予想されています。
2018年度予算をめぐる大統領府と議会との予算攻防の現状をまとめました。グローバルファンド日本委員会(FGFJ)のホームページよりご覧ください。
「米トランプ政権における世界の三大感染症対策予算」(2018年6月1日)
日本国際交流センターは2004年より、