活動報告
2010年5月14日、当センター、日本及びノルウェーの国連代表部、国連人道問題調整事務所(UNOCHA)人間の安全保障ユニットとの共催、国際教育研究所(IIE)の後援により、IIE会議室にて、「人間の安全保障と健康」をテーマとするセミナーならびにラウンドテーブルを実施した。
本会合は、4月6日に「人間の安全保障」に関する初めての国連事務総長報告書が発表されたことを受け、翌週に国連総会における同報告書をめぐる公式討論を控えたタイミングで開催され、各国の国連代表部、国連諸機関、NGO、学界など多様なセクターから130名を超える参加者を得た。会合では、「健康」という具体的な課題を切り口に「人間の安全保障」の付加価値は何か、また保健関連の取り組みは「人間の安全保障」を推進する上でいかなる役割を果たしうるか検討した。
セミナー要旨
- 英文
- 和文
- 「人間の安全保障と健康」(英)
- IIEウェブサイトでの紹介ページ
セミナー・プログラム
開会
山本 正 (財)日本国際交流センター理事長
高須幸雄 国連日本政府代表部大使
モーテン・ウェットランド 国連ノルウェー政府代表部大使
国連事務総長報告書ついて
ロバート・オア 国連事務総長補 英文
基調講演
人間の安全保障とグローバル・ヘルス・ガバナンス
シグルン・モゲダル ノルウェーエイズ担当大使、世界保健医療人材連盟(GHWA)議長 英文
人間の安全保障と健康
リンカーン・チェン 米国中華医学基金会理事長、元人間の安全保障委員 英文テキスト
パネルディスカッション:健康課題に対する人間の安全保障アプローチの付加価値とは
モデレーター:アラン・グッドマン IIE理事長
パネリスト:
サード・フーリー 国連児童基金(UNICEF)事務局次長
プルニーマ・マネ 国連人口基金(UNFPA)事務局次長 英文テキスト
ローリー・ギャレット 外交問題評議会グローバル・ヘルス担当シニア・フェロー 英文テキスト
震災前後のハイチにおける人間の安全保障―ゲスキオの活動を例に
ダン・フィッツジェラルド ワイル・コーネル医科大学グローバル・ヘルス・センター長
ラウンドテーブル・プログラム
開会 武見敬三 (財)日本国際交流センターシニアフェロー
セッション1:事例発表
モデレーター:神馬征峰 東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教授
事例発表:
中央アメリカにおけるシャーガス病対策
ヘクター・マニュエル・ラモス・ヘルナンデス
エルサルバドル保健省シャーガス・プログラム・コーディネーター
コミュニティにおける栄養と健康
シナリー・ラシナ・テラ チューレイン大学ハンフリー・フェロー、
マリ保健省栄養部補助食糧配給プログラムおよびコミュニティ・ヘルス・サービス支援
コーディネーター
チェルノブイリ事故被災地域におけるICRIN(チェルノブイリ研究情報国際ネットワーク)
を通じたコミュニティと住民の人間の安全保障促進(人間の安全保障基金事業)
オクサナ・レシュチェンコ 国連開発計画(UNDP)欧州/CIS地域局
アフリカ医療研究財団(AMREF)南スーダン・マリーディー国家保健訓練所
リサ・メドークロフト AMREF米国事務所事務局長
セッション2:人間の安全保障アプローチの付加価値
モデレーター:スーザン・ハバード 米国法人 日本国際交流センター シニア・アソシエート
討議者:
ブラッドフォード・K・スミス 財団センター理事長、人間の安全保障諮問委員
ピーター・ガイトナー ハーバード大学アジアセンター顧問
エリザベス・ムイア ジョージワシントン大学フォード財団国際フェロー、
元国境なき医師団ソーシャル・ワーカー
セッション3:セクターを超えた連携のあり方
モデレーター:シグルン・モゲダル ノルウェーHIV/エイズ担当大使、世界保健人材連盟 (GHWA)議長
討議者:ローリー・ギャレット 外交問題評議会グローバル・ヘルス担当シニア・フェロー
アン・スターズ ファミリー・ケア・インターナショナル理事長
田瀬和男 UNOCHA人間の安全保障ユニット・チーフ
閉会 武見敬三