活動報告
日本国際交流センター(JCIE)は、民主主義の未来研究会事業の一環として、「日本の民主主義の再評価」プロジェクトを実施しています。(プロジェクト開始のニュースリリース)
本プロジェクトは、過去から近年における日本の民主主義を強みと弱みの両側面から俯瞰し、新しい時代に相応しい日本の民主主義とは何かを探ることを目的としており、竹中治堅 政策研究大学院大学教授を主査に迎え、合計3回のパネル討論を各専門家と行い、最終的に報告書を取りまとめる予定です。
この度、2021年9月に実施した第2回目となるパネル討論「統治機構」の報告書が完成しました。報告書では、1990 年以降行われた⽇本の統治機構改革の成果と課題を検証しながら、その「答え合わせ」ともなった新型コロナウイルス対応に⾒る地⽅分権を考察しています。また、政党間競争を活発にし、国民が政権を直接選択する政治を目指した政党制と選挙制度改⾰にも触れ、政治への参加に対する意識の変化、権力に従うのではなく、自らの手で創り出している自覚を国民一人ひとりが十分に持つまでに至ることができたのか分析しています。最後に、⽇本の統治機構が他国へ示すレッスンも紹介しています。
ぜひご一読ください。
和文報告書ダウンロード |
英文報告書 (後日掲載予定) |
第2回討論参加者:
竹中 治堅 (政策研究大学院大学 教授、日本の民主主義の再評価プロジェクト主査 )
砂原 庸介(神⼾⼤学⼤学院法学研究科 教授)
彦⾕ 貴⼦(学習院⼤学国際センター 教授)
待⿃ 聡史(京都⼤学法学研究科 教授)
第1回パネル討論の報告書はこちら。
第3回パネル討論の報告書はこちら。
最終報告書はこちら。
民主主義の未来プロジェクトの概要
冷戦終結により共産主義は自壊し、勝利した自由と民主主義が世界に拡散していくと信じられていました。ベルリンの壁崩壊から30年が経った今、世界各地では権威主義的統治手法が拡大し、先進民主国でさえポピュリズムの台頭でぐらつき始めています。今日の世界において、民主主義は顕著に後退していると言っても過言ではありません。
こうした問題意識を踏まえ、JCIEは、国際秩序と普遍的価値が現在どのような脅威にさらされているのかを理解し、日本としてどのような政策を展開できるのか検討する研究プロジェクト「民主主義の未来 -私たちの役割、日本の役割」を2018年に開始しました。
詳細はこちら