お知らせ
このたび、日本国際交流センター(JCIE)は、「外国人材の受入れに関する円卓会議」にて「アフターコロナ時代に向けての外国人受入れ政策のあり方―「選ばれる国」への新提言―」を発表しました。
本提言の公表にともない、2021年6月22日に、円卓会議の座長である大河原昭夫JCIE理事長、事務局長の毛受敏浩JCIE執行理事が、佐々木聖子出入国在留管理庁長官を訪問し、提言を手交しました。その後、提言の内容を説明するとともに、政府としての今後の取り組みや方向性ついて意見交換を行いました。なお、本提言は、6月16日に自民党政策調査会の「外国人労働者特別委員会」にも提出しました。
「アフターコロナ時代に向けての外国人受入れ政策のあり方―「選ばれる国」への新提言―」(提言PDFは、こちら)
JCIEでは、2018年に外国人材の受入れに関する円卓会議を創設以来、多様なセクターの代表者により、中長期の視点から望ましい外国人の受入れのあり方等の議論を行ってきました。とりわけ、2019年には、「外国人とともに創る日本の未来ビジョン」と「在留外国人基本法の要綱案」(詳しくは、こちら)を策定・公表し、日本における外国人材の受入れと定着に向けた法制度の整備や社会啓発、国民的議論に向けた論点を提示する活動を行ってきました。
そうした中、2019年末に発生した新型コロナウイルスが瞬く間に世界中に拡大したことにより、国内外の社会・経済状況は一変しました。コロナ禍にて、社会的・経済的な基盤が脆弱になりやすい在留外国人を取り巻く健康や生活、雇用などにおいて不安を払拭し、安全・安定を確保していくための対応が喫緊の課題となっています。また、コロナ後の再成長に向けては、日本の競争力の強化に直結する高度人材を含め多様な外国人が日本を選び、生産性の向上や、企業の競争力の強化、ひいては日本の国力の増進に資するような活躍ができる体制作りに向けた新たな対応が求められています。
今回の提言では、日本が今後人口激減時代を迎える中で活力のある国であり続けるために、包括的な外国人材の受入れと共生社会の実現が必要であるとの共通認識のもとに、菅政権で示された外国人に「選ばれる国」を実現するための方針として、「活躍を促す方針の明確化」、「ライフプラン・キャリアパスを想定した支援体制」等の必要性を訴えています。また、政府として包括的な受入れ政策を議論する場の創設を求めています。
今後も、政府、関係機関に働きかけて本提言の提出を行うとともに、メディアや関係団体との連携により、提言の内容の広報に努めるとともに、コロナ後の外国人の受入れを巡って国民的な議論が広がることをめざします。